SANTOS FUTEBOL CLUBE - O TIME DO REI PELÉ (S.F.C.The Team Of King Pelé)SANTOS FUTEBOL CLUBE – O TIME DO REI PELÉ (S.F.C.The Team Of King Pelé) / jonycunha

皆さんは夏休みの宿題をためこんでしまい、後から「あー、やべー!!」となった経験をお持ちだろうか?

ちなみに僕は、今がまさにそんな状態だ。

当ブログはJリーグから日本代表、海外、ユース、女子からフットサルまで、サッカーファミリーと名前のつくもの全てを記事の対象にしている。

ただし筆者はもちろんプロのライターとかではなくただの一般ブロガーなので、本業の合間合間に試合を観ては記事を書いている。
そういう事情もあって、書きたい記事を書く時間が取れなくて記事の更新が遅れたり、結局書くのを見送ってしまったりすることもまぁ少なくはない。

そういう意味で言うと、この夏は本当に「サッカーブロガー泣かせ」な夏だ。

U-17ワールドカップに女子ワールドカップ、コパ・アメリカと大きな国際大会が重なって開催されて、国内ではJリーグもやっている。
チェックしたい試合が多すぎて、最近はつい更新が遅れてしまうこともしばしばだった。

…と、ひと通り言い訳を書いたところで、今回は長い間放置しておいた試合の記事を書きたいと思う。

南米のクラブチャンピオンを決めるビッグトーナメント、コパ・リベルタドーレスの決勝戦だ。

南米の頂点を極める「名門対決」

ヨーロッパのクラブチャンピオンを決める大会は UEFAチャンピオンズリーグになるけれど、その南米版にあたるのがコパ・リベルタドーレスになる。

そして今年のコパ・リベルタドーレスの決勝は 6月16日と23日に、ブラジルのサントスFCとウルグアイの CAペニャロールによって争われることになった(もう1ヶ月近く前になってしまうけど。。)。

両チームはそれぞれ、過去にもコパ・リベルタドーレスでの優勝経験を持つ名門である。

ただしその優勝回数は、ペニャロールが5回なのに対してサントスは2回。
最後に優勝した年も、ペニャロールは 24年前の 1987年になるけれど、サントスは実に 48年前の 1963年にまでさかのぼる。

また本拠地の規模で比べてみても、ウルグアイの首都・モンテビデオを拠点とするペニャロールは国内ではライバルのナシオナル・モンテビデオと双璧を成すビッグクラブで、ホームスタジアムのエスタディオ・センテナリオは 80,000人の収容人員を誇る。

対するサントスのホームタウン・サントス市は人口約 40万人の地方都市で、ホームスタジアムのヴィラ・ベルミーロの収容人員も 20,000人と、Jリーグの中堅クラブと同程度。

その歴史と規模で言えば、ペニャロールのほうがよりビッグなクラブだと言えるだろう。

ただしこの両クラブの間には、数奇な因果関係があった。

サントスが南米チャンピオンに輝いたのは、1962年と1963年のコパ・リベルタドーレスを連覇した時のことである。
そしてこのうち、同クラブにとって初優勝となった ’62年大会の決勝の相手が、今回と同じペニャロールだったのだ。

この時は当時のサントスの象徴だった史上最高のフットボーラー、 “キング・ペレ” の活躍でサントスがペニャロールを下し、初の南米チャンピオンの座を手にしている。

そして現在の戦力で比べてみても、有利と見られていたのはサントスのほうだった。

ペニャロールにはワールドクラスと言えるようなスター選手は存在しないけれども、サントスにはクラブのみならずブラジル代表の未来を担うと期待されるスーパースター候補生が2人いる。

それが中盤のゲームメーカー、ガンソと、クラブの “レジェンド” であるペレをして「自分を超える潜在能力を持つ」と言わしめた天才アタッカー、ネイマールである。

ドローに終わった 1stレグ

コパ・リベルタドーレスの決勝は UEFAチャンピオンズリーグとは違って、準決勝までと同じくホーム&アウェーの2試合で勝敗が決定される。

そしてその 1stレグはペニャロールのホーム、エスタディオ・センテナリオで開催された。

実に 76,000人の大観衆で埋め尽くされたスタジアム。
これだけ見ても、南米のファンにとってこのタイトルがいかに重要なものか、がヒシヒシと伝わってくるようだった。

しかしそんな「完全アウェー」の中、逆にペースを握ったのはサントスだったのである。

サントスはブラジルのチームらしく、パスワークを主体に中盤を支配するスタイルが持ち味。
そしてその攻撃の中心は、現在開催中のコパ・アメリカでもセレソンの一員として大活躍を見せている 19歳、ネイマールである。

対するペニャロールはこちらもウルグアイのチームらしく、ガッチリと守りを固めてからの鋭いカウンターを売り物としている。

試合はボールポゼッションではサントスが上回ったものの、ペニャロールの堅守とカウンターの脅威を打開できず、決定機の数ではほぼ互角と言えるようなゲームになった。

そして 1stレグは結局ゴールの生まれないまま 0-0で終了。
勝負はサントスのホームへと舞台を移し、2ndレグへと委ねられたのだ。

勝負を動かした「天才」の一撃

2ndレグの会場となったのはサントスの本来のホームスタジアムであるヴィラ・ベルミーロではなく、同じサンパウロ州の州都・サンパウロにあるエスタジオ・ド・パカエンブー。

ヴィラ・ベルミーロが規定の収容人員を満たさないため、本来はコリンチャンスのホームである 40,000人収容のパカエンブーがその舞台となった。

ただし本来のホームスタジアムでないとは言っても、スタジアムは大量のサントスファンで埋め尽くされている。
そしてサントスにとってそんなホームコート・アドバンテージと同じくらい大きかったのが、1stレグでは怪我や累積警告によって出場できなかった主力選手3人が戦列復帰したことだった。

特に現在ブラジル代表でも 10番を背負い、ネイマールと並ぶクラブの2枚看板であるゲームメーカー・ガンソの復帰が大きい。

こうしてスタンドからもピッチ上からも追い風を受けたサントスは、1stレグよりもさらに強力な圧力を、ペニャロールにかけていくことになった。

立ち上がりからボールを支配するサントス。
自陣に釘付けとなるペニャロール。

試合はほぼ一方的な展開となったけれども、決定機を決めきれなかったサントスの詰めの甘さも手伝って、前半は 0-0で終了。

しかし後半早々、ついにその均衡は崩れた。

主役となったのは、やはりあの天才児である。

後半開始早々の 47分。
サントスは中盤でボールを受けたボランチのアロウカがドリブルを開始する。

2試合を通じてサントスの攻守の要となっていたアロウカ。

そのアロウカが、ガンソとのワンツーを挟みながらスルスルとドリブルで持ち上がり、ディフェンスを2人、3人と抜いていく。

そしてバイタルエリア中央まで侵入した時、自身に引きつけられて空白地帯となっていた左サイドに、絶妙なパスを送った。

ここに現れたのがモヒカンの天才児・ネイマールである。

ネイマールはこのボールを迷うことなくノートラップで撃ちぬいた。

右足インサイドでこすり上げられたシュートは巻き込むような弾道を描き、猛スピードでゴール左隅へと飛ぶ。

ここまで堅守を誇ったペニャロールのゴールキーパー、セバスティアン・ソサの必死の反応も虚しく、このシュートはソサの指先を弾いてそのゴールマウスへ。

そして見事に、ペニャロールのゴールに突き刺さったのである。

これで 1-0。

137分間の熱闘の末、千両役者のゴールによって、ついにゲームが動いた瞬間だった。

その後、69分には右サイドをオーバーラップしたサントスのサイドバック、ダニーロのミドルが決まって 2-0。

80分にオウンゴールで 2-1となったものの、サントスがゲームを支配する展開は変わらず、そのまま試合終了のホイッスルが鳴る。

サントスがこの快心の勝利で、およそ半世紀ぶりとなる南米チャンピオンの座に輝いたのだった。

2人の天才に見る「未来」

この決勝戦、僕の最大の注目は何と言ってもネイマールとガンソだった。

ネイマールはレアル・マドリードやバルセロナ、チェルシーから。
ガンソはインテル・ミラノや ACミランから。
それぞれヨーロッパのメガ・クラブたちから獲得を狙われていると噂され、その移籍金額は40億円とも50億円とも囁かれている。

現在ネイマールは 19歳、ガンソは 21歳。

ともに若くしてブラジル代表でも中核となっている2人が、世界中から注目を浴びるのは当然だと言えるだろう。

ガンソは怪我による長期離脱から復帰したばかりで 2ndレグだけの出場となったけれども、そのテクニックと視野の広さの片鱗は充分に伺うことができた。

もともと 13歳まではフットサルを、そこから 15歳まではフットサルとサッカーを掛け持ちでプレーしていたらしく、それだけに細かい足技のレベルは極めて高い。
それでいて 184cmの長身というところも魅力だ。

同じブラジルのゲームメーカーでもカカーなどとは少しタイプが異なり、大成すればフランスのジネディーヌ・ジダンのような選手になるのかもしれない。

そして近い将来、ブラジル代表のエースになると見られているネイマールは、このコパ・リベルタドーレスの舞台でも大いにその存在感を示した。

その最大の武器はドリブルと、大会通算6得点を挙げた得点力の高さになるだろう。

まるで軟体動物のようなしなやかな動きの中から、驚異的なテクニックを次々と繰り出すネイマール。
両脚を自在に操ることができて、1つのプレーの流れの中で何度も両脚を使ったボールタッチを見せる。
それが独特のリズムを生んで、ディフェンダーはネイマールのドリブルに対して、全く的を絞ることができない。
ペニャロールの屈強なディフェンダーたち2〜3人と対峙してもそれと互角に渡り合うテクニックは、確かに常人の域を遥かに超えているだろう。

サントスの大先輩であるペレと比較されることが多いけれども、個人的にはロナウジーニョとロビーニョを足して2で割り、さらに得点力を加えた選手のように感じた。

いずれにしても、その大舞台での勝負強さという意味でも、今後のセレソンを背負って立つ大器であることは間違いなさそうだ。

今年の UEFAチャンピオンズリーグ決勝戦は、世界屈指の強豪であるマンチェスター・ユナイテッドを、時代を超越したドリーム・チームであるバルセロナが一蹴し、圧倒的な強さでチャンピオンに輝いた。

そしてこのコパ・リベルタドーレスの決勝も、旧時代の強豪だったペニャロールを、新世代のスターを擁するサントスが力でねじ伏せてタイトルを勝ち取った。

ヨーロッパ中から熱視線を浴びるガンソとネイマールを、僕たちがクラブワールドカップの舞台で観られる可能性は低いだろう。

しかし彼らがもし 12月に来日するようなことがあれば、ぜひそのプレーを見に行くべきだ。

なぜなら彼らはリオネル・メッシの後を継ぐ、南米サッカーの「未来」に成り得る存在なのだから。

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