soccer birthday cake
soccer birthday cake / woodleywonderworks

(『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』のメロディーで)
♪田中のヨ~コ、両〜足で決めた〜〜〜♪(ギュ〜〜〜ギュルギュルギュルギュル〜〜〜 ※注:ギターソロ)

僕がもし往年のダウン・タウン・ブギウギ・バンドのリーダー宇崎竜童だったとしたら、こんな替え歌を田中陽子さんに贈りたい。
だって両足で2本のフリーキックを決める選手なんて、男子の世界でもお目にかかった記憶がないんですから!

フリーキックだけでハットトリックを決めたラツィオ時代のシニシャ・ミハイロヴィチ。フリーキックでアベックゴールを決めた南アフリカワールドカップ・デンマーク戦での本田圭佑と遠藤保仁。
フリーキックにまつわる歴史的なシーンは過去にもいくつかあったけれども、この田中陽子の2本のフリーキックも、その系譜に名を連ねるのではないだろうか。

そして田中陽子はフリーキックだけではなく、そのプレーの全てでU-20代表を牽引する存在だ。
この大会を通じて日本の女子サッカー界には、田中陽子という新しい『スター』が誕生しようとしている。

田中陽子、女子サッカー界の『スター』誕生。

僕が田中陽子のプレーを初めて見たのは、2008年のU-17ワールドカップの時である。
田中陽子はこの時、チーム最年少の弱冠15歳。この年齢で17歳以下の世界大会に抜擢されたことからも、そのポテンシャルの高さが伺える。
しかし、この時の田中陽子は3試合に出場したもののレギュラーではなく、また同じチームに大会MVPを獲得した岩渕真奈という “スーパースター” が居たことで、プレーそのものの印象は個人的にはそれほど強くは残らなかった。むしろ『じゃりン子チエ』のような独特のヘアースタイルとパッチリとした瞳の印象が強くて、「なんか可愛いじゃりン子チエみたいな子がいるなー」というのが僕の第一印象だったのである。

しかしその2年後、15歳の頃よりも遥かにスケールアップをして、田中陽子は再び世界の舞台に姿を現した。

自身2度目の参加となった2010年のU-17ワールドカップで、田中陽子は押しも押されぬ中心選手の1人としてチームをリードした。
現在U-20でもコンビを組む猶本光とドイス・ボランチを形成して攻守に奮闘。エース候補だった京川舞が故障明けで本調子ではない中、リザーブから台頭した横山久美とともに攻撃の中核を担っていく。そしてチームは決勝まで進出し、日本サッカー界初の『世界チャンピオン』の座に王手をかけた。

結果的には決勝で宿敵・韓国にPK戦で敗れて準優勝に終わったものの、田中陽子はボランチながら大会通算4得点を挙げる大活躍。
ちなみに現在も武器にしているミドルシュートと正確な両足でのキックは、この時に既に身につけられていたものである。

田中陽子が生まれ育ったのは山口県山口市。今よりもさらに女子サッカーが盛んでない時代に、大きくはない地方都市でボールを蹴り始めた田中陽子。
その後の環境次第では、もしかしたらその才能を開花させないまま終わっていた可能性もあったかもしれないけれど、そんな田中陽子の才能を拾い上げたのが、彼女が中学生になると同時に開校した『JFAアカデミー福島』だった。その1期生として6年間のエリート教育を受けた田中陽子は、その間に持てる才能を爆発的に開花させていく。
そして高校を卒業した今年、現在日本最強のチームであるINAC神戸レオネッサに入団。日本代表クラスがひしめくクラブの中ではなかなか出場機会を得れてはいないけれども、近い将来のレギュラー獲り、そしてなでしこジャパン入りを狙う逸材だ。
そして U-20でのプレーぶりを見る限り、その夢が実現するのも遠い未来の話ではないようにも思われる。

ちなみに僕にとっての田中陽子選手は、2年前のU-17ワールドカップを観て以来、岩渕真奈と並ぶイチオシの若手プレーヤーの1人である。
そのプレーの素晴らしさについては当ブログの過去の記事を読んでいただければと思うけれども、彼女のプレーには単に「上手い」という次元を超えた魅力が感じられるのだ。

アグレッシブで休むことを知らず、常にゴールを目指し続けるそのプレースタイル。
美人選手としてルックス面でも話題になっているけれど、僕はそれ以上にいつも楽しそうにプレーする、「本当にサッカーが好きでたまらない」という感じの田中選手の表情が好きである。ちなみにこのスイス戦を一緒にテレビ観戦していたうちの奥様も「この子、表情がキラキラしてるよね」「汗とかも光ってて、いい匂いがしそう(笑)」と、その輝きに太鼓判を押していた。

それに加えて、「U-17ワールドカップで日本が優勝する確率は?」と聞かれて “100%です” と即答するような、強気なメンタルも併せ持つ。
しかしそこに悲壮感は一切なく、因縁の相手・韓国との対戦が決まった準々決勝についても「日韓戦はドキドキワクワクです!」と言い放つほどのポジティブな性格。

ひとことで言ってしまえば、これほど “華” のある選手はそうは居ないだろう。

プレー面でもキャラクターの面でも、田中陽子は日本のサッカー界が手にする『スター』の原石である。
そして岩渕真奈、猶本光、京川舞と、負けず劣らずのスター性を持った同世代の選手たちがひしめいているわけだから、日本の女子サッカーの未来は明るい。

そして田中陽子はその中でも、未来のなでしこジャパンの中心になりうる選手だと僕は思っているのだ。

韓国との「リベンジマッチ」へ。

田中陽子が2ゴールを挙げたスイス戦。その快勝劇によって、日本はグループリーグの1位通過が決定した。
そして前述のとおり、決勝トーナメント1回戦の相手は宿命のライバル・韓国に決まっている。

日本と韓国はいま、竹島をめぐる問題で近年にないほどの緊張関係にあるけれど、それを抜きにしても、次の試合は絶対に勝たなければいけない試合だ。
男子のU-23代表がロンドン・オリンピックの3位決定戦で敗れたのは記憶に新しいところだけれども、それ以前に田中陽子、猶本光、横山久美、浜田遥、仲田歩夢たちは、2年前のU-17ワールドカップの決勝で韓国に敗れている。
あと一歩で世界チャンピオンになれなかったその悔しさを晴らすためにも、次の試合は彼女たちにとって、絶対に負けられない「リベンジマッチ」になるだろう。

しかし今大会の韓国の戦いぶりを見る限り、ブラジル戦で2ゴールを挙げたチョン・ウナあたりの決定力には警戒は必要だけれども、全体としてはそれほど突出した選手は見当たらない。

そもそも今大会の韓国は、昨年のAFC U-19女子選手権で4位に終わって一度U-20ワールドカップの出場権を逃したチームが、本大会の開催国がウズベキスタンから日本に急遽変更になったことで、繰り上げ出場してきたチームだ。そして、このU-19選手権でも日本は韓国に 3-1 と完勝している。
個々の能力やチームの地力で言えば、間違いなく日本が上だと言っていいだろう。

ただし、韓国は優勝したU-17の時もそうだったように、粘り強いディフェンスとハードワークを主体に、最後まで諦めないしぶとさを持ったチームである。
そして攻撃面ではブラジルを沈めたカウンターアタックや、U-17で日本を苦しめたミドルシュートなどの「一発」を持っている。
簡単に勝てる相手ではないだけに、日本も最後まで全力で戦う必要があるだろう。

しかし、個々の能力で勝る日本が実力を発揮すれば、勝てない理由は無いはずだ。

今大会の日本の良さは、田中陽子に象徴されるような「楽しんでプレーする、楽しいサッカー」にあると僕は思っている。

日韓戦でも彼女たちの「楽しいサッカー」を披露することができれば。
きっと自然と、勝利の女神は日本に微笑むのではないだろうか。

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