Photo by naitokz

日本にとっては、起死回生の一勝だった。

トリニダード・トバゴで行われている U-17女子ワールドカップ。

大会初戦でスペインに 1-4と敗れた日本は、もう負けられない崖っぷちに立たされていた。
その重要な2戦目で若きなでしこたちは 6-0というこの上ない結果を残し、消沈しつつあった士気を再び回復させることに成功する。

その牽引車になったのは、とうとう現れた2人のニューヒロインだったのである。

登場した2人のニューヒロイン

2年前のこの大会で、日本は岩渕真奈というスーパースターを生み出し、ベスト8という成績を残した。

そして迎えた今大会。

日本が前回の成績を超えることができるのか?
というテーマに加えて僕が注目していたのが、岩渕真奈に匹敵するニュースターがこの大会から出現するのかどうか、ということだった。

しかし初戦のスペイン戦では、残念ながらその回答は得られなかった。

ただ、大敗の陰で光る存在がいなかったわけではない。

チームの不振もあって、鈍い光を放つに終わった初戦のヤングなでしこたち。

しかしその中でも輝きの兆候を見せていた2人のヒロインが、この2戦目で爆発した。

覚醒したエースストライカー、京川舞

1人はエースストライカー、京川舞だ。

怪我の影響で初戦は後半からの登場だった京川が、この日は先発出場。

そしてこの本格派ストライカーが、ベネズエラ戦で強烈に輝く。

まずは開始早々の 10分、ペナルティエリア付近でボールを受けると、単独突破から左足を一閃。
これが見事に決まって、日本が絶好の時間帯に先制点を挙げた。

続く 30分には、自らの突破から得た PKを決めて2点目。

そして後半に入り 59分、パス交換で崩してから3点目をゲットして、見事ハットトリックを達成する。

僕は京川舞の名前は少し前から知っていたけれど、実際のプレーを観るのはこの大会が初めてだった。

日本のエースと見られていた京川だけど、この日のプレーをみる限りでは、やはり「別格」である。

160cmとそれほど大柄ではないけれども、当たりに強く、足元の技術も確か。
単独突破もできるしポストプレーもできる万能型という印象だ。

ただ、やはり最大の魅力はその決定力だろう。

前回大会の吉良知夏を思い出させるゴール感覚は、まさに「本格派ストライカー」という印象である。
得点能力に関しては、もしかしたら岩渕真奈を凌駕するものを持っているかもしれない。

この日のプレーレベルを維持できれば、今大会でも得点ランク上位を狙えるのではないだろうか。
将来性という意味でも非常に楽しみなストライカーである。

ただ、僕にとってはこの日、3得点の京川を上回るインパクトを受けた選手がいる。

それが MFの田中陽子である。

スケールアップしたオールラウンダー、田中陽子

田中陽子は2年前の前回大会で、岩渕真奈と一緒に「飛び級」でメンバーに選ばれた逸材だ。

当時は岩渕の陰に隠れてはいたけれども、世界の舞台で出場も経験している。

あれから2年、田中は遥かにスケールの大きなミッドフィルダーとして、このワールドカップに戻ってきた。

京川舞も万能型のフォワードだけども、田中陽子はそれを上回るオールラウンダーだ。

ボランチの位置からパスをさばいたと思ったら、豊富な運動量でフィールドの至る所に顔を出し、ディフェンスでも貢献。
さらに、隙あらば遠目のレンジからでも積極的にシュートを狙う。

特にそのパス感覚は非凡なものを感じる。

ワンタッチパス、ロングパスなどの豊富な種類のパスを使い分け、しかもそれが全て的確かつ正確。
さらに左右両足を自在に使い分けることができる。

JFAアカデミー所属だけあって、非常に正確な技術と判断力を持っている、完成度の高いプレイヤーという印象だ。

そして田中陽子のプレーは、単に正確なだけではなく、時にチームのアクセントにもなる。

この日も時おり見せたトリッキーなフェイントは、地元トリニダード・トバゴのファンからも拍手喝采を受ける場面も見られた。

そして圧巻だったのが 27分。

この試合、遠目から何度かシュートを狙っていた田中は、ここで 25メートル近くあろうかというロングシュートを突き刺す。

僕も思わず朝から「おおっ!!」と雄叫びを挙げてしまったスーパーゴール。
彼女の視野の広さと積極性、判断力、技術、パワーの全てが詰まった見事な得点だった。

このゴールをはじめ、この日の中盤を支配した田中陽子のプレーに、僕はとても鮮烈な印象を受けた。

ちなみに余談ながら、ルックス面でも将来有望な美少女なので、個人的にはその点でも期待?しています。

2人のヒロインが感じさせた可能性

この大勝劇で復活を遂げた日本。

そしてその中で、2人の傑出した選手が台頭しつつある。

ただ、前回大会の岩渕真奈に匹敵する…とまではまだ言い切れないだろう。
ポジションも違うけれども、彼女たちが岩渕に並ぶには、この活躍を大会を通じて続けていく必要がある。

しかし、この日の2人のプレーが、大きな可能性を感じさせるものだったことは確かだ。

ついに登場した2人のヒロイン候補。

大会を終えるとき、彼女たちはどんな場所に立っているのだろうか。

大きな期待を抱きながら、僕は次の試合を待ちたいと思う。

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