遠藤保仁フリーキック02@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

僕は大阪に住んでいるけども、大阪という街は「ミナミ」と「キタ」というエリアに分かれている。

これはもちろん「南」と「北」からきているんだけど、大阪の街の2大繁華街が北と南の2箇所にあることから、こう呼ばれるようになった。

キタは大阪北部の商業エリアを指していて、発音は標準語と同じ「きた」になる。
大阪駅周辺の梅田と呼ばれる地区を中心とした、大阪の経済・文化の中心地だ。

それに対してミナミは、大阪南部の繁華街を指す。
発音は標準語の「みなみ(南野陽子のみなみ)」とは違って、最初の「ミ」にアクセントを置く。
「南果歩」と言った時の「ミナミ」と同じ発音だ。

ミナミは難波・心斎橋という2つの駅を中心としたエリアで、「食い倒れの街」として有名な道頓堀や、若者の街と呼ばれる堀江やアメリカ村という地区もここに含まれる。

余談ながら人気漫画で「ミナミの帝王」というのがあるけども、これも大阪のミナミを舞台にしているので、発音としては「ミナミ(果歩のほう)の帝王」が正しい。

僕は関東に住んでいる頃、それを知らずに「みなみ(野陽子のほう)」の帝王」と発音して、関西出身の友人に「いや、ミナミ(果歩のほう)の帝王やし」と訂正されたことがある。

この時は「どっちでもいいじゃねーか、関西人は細けえなー。」と感じたものだけど、大阪に住むようになった今は、彼の指摘の理由が良く分かる。
僕もいま、「みなみ(野陽子のほう)の帝王」と発音している人がいたら、「いや、ミナミ(果歩のほう)やし」とツッコミを入れているだろう。

うーん、何だかよく分からなくなってきた。

ただ何でこんな話をしているかというと、大阪のサッカーを語る上で、この「南北のライバル意識」の存在を避けては通れないからなのだ。

大阪の地元意識と、南北のライバル意識

ちなみにこの「ミナミ」と「キタ」、2大商業地区とは言っても、実は地下鉄で3駅くらいしか離れていない。

だから距離的な差はほとんどないんだけど、それでもミナミとキタが分け隔てて考えられているのは、この2つの街の持つ背景に、大きな違いがあるからだ。

キタはどちらかと言うと「洗練された大人の街」という印象で、大阪の中ではコジャレた商業施設やビジネスビルが立ち並ぶ。
東京で言えば、丸の内や銀座のイメージに近い。

それに対してミナミは、もっと庶民的な「ドヤ街」というイメージ。
ダイブで有名な道頓堀川や、グリコの看板、くいだおれ人形、通天閣など、「大阪」と聞いて連想されるものの多くはこのミナミ近辺に集中している。
東京で言えば、新宿や渋谷、秋葉原みたいなゴミゴミした繁華街のイメージに近いかもしれない。

こんな風にキタとミナミとでは、その街の性格が全く異なるのだ。

だから距離は近くても、キタとミナミの間には明確な雰囲気の差と、根強いライバル意識が存在する。

万博スタジアムのスロープ@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

ちなみにキタとミナミとのライバル関係には、さらに奥深い、「大阪」という街の成り立ちも関係してくる。

僕は関東に住んでいた頃、関西弁というのは全部ほぼ一緒の言葉なんだと思っていた。

しかし実際に住んでみると、大阪弁と兵庫弁は微妙に違うし、京都弁や和歌山弁も違う。
そして各府県によって、その府民性・県民性も少しずつ違うことが分かった。

そして何より驚いたのが、「大阪」という一つの府の中でも、地域によって文化圏が異なり、それぞれが他の地域に対してライバル心を抱いていることだった。

大阪はかつて、摂津・河内・和泉という3つの国に分かれていた。

摂津の国は大阪北部と兵庫県にまたがる地域で、特にこの中で現在の大阪府内に当たるエリアを「北摂」と呼ぶ。

北摂地域は新幹線の通る新大阪駅もあるし、大阪空港にも近くて、京都や神戸などの他の都市にも行き来がしやすいことから、大阪府外からの移住者や転勤族が多いと言われている。

それだけに、あまり「大阪色」は濃くなくて、大阪の中ではハイソなイメージのある地域だ。

それに対して和泉の国は、大阪南西部のエリアを指す。

商人の町として知られた堺や、だんじり祭で有名な岸和田はこの和泉のエリア(地元の人は「泉州」と呼ぶ)に含まれる。
北摂に比べると何代も地元に住み続けている人たちが多い、いわゆる「コテコテの大阪人」が多い地域でもある。

そして僕の知る限り、この「泉州エリアの住民=泉州人」には、北摂などの他地域に対して強いライバル心を抱いている人が少なくない。
僕は以前の職場が堺のほうにあったんだけども、「北摂の人間は◯◯だ」とか、「河内の人間は◯◯」みたいな話を何度聞いたことだろうか。

遠藤保仁コーナーキック@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

僕の出身地の神奈川県も、県内の地域によって特色はあるし、多少のライバル心もあるとは思うけれども、大阪のそれほどではないだろう。

関東地方はそもそも東京のベッドタウンとなっているエリアが多いし、その東京自体も地方から移り住んできた人が6割だと言われている。
そして僕自身もそうだけど、結婚・独立などを機に、地元を離れて別の土地に移住してしまう人も少なくない。
だから関東地方に住んでいると、あまり強烈に「地元意識」というのを感じられないのも事実だ。

しかし大阪は、大都市ながらも地元民が多く、いまだ「地元意識」が深く根づいている。
そしてこの点は、僕が関東から関西に移り住んだ際に、一番違いを感じた部分だったりもした。

そしてこの「北摂」「泉州」両地域の玄関口となっている街が、それぞれ「キタ」と「ミナミ」なのである。

東京に出る場合、神奈川県民が渋谷で、千葉県民が東京駅や日暮里で、埼玉県民が池袋で遊ぶことが多いのと同様に、北摂人はキタで、泉州人はミナミで遊ぶことが多くなる。

必然、キタとミナミという街の間のライバル意識には、大阪北部=北摂エリアと、大阪南部=泉州エリアのライバル意識という、大阪全土を巻き込んだライバル関係が投影されてくるのである。

だからたった3駅の違いしかなくても、キタとミナミの間には、相容れない対抗意識が生まれるわけだ。

前置きが長くなってしまったけれども、いよいよ本題に入りたい。

大阪には、府を代表するプロサッカーチームが2つ存在する。
言わずと知れた、ガンバ大阪とセレッソ大阪。

そしてガンバ大阪のホームタウンである吹田市は、大阪北部=北摂エリアの中核を成す市の一つだ。
対するセレッソ大阪のホームタウンは大阪市。
しかし南津守の練習場も長居スタジアムも、大阪市内でも南寄りの、堺市や泉州エリアに近い地域にある。

そう、つまりガンバ大阪とセレッソ大阪のライバル関係には、こういった大阪の「キタ x ミナミ」の対立意識や、「北大阪 x 南大阪」の対立意識も反映されているのである。

だからそのライバル意識は、単に同じ府内のチーム同士だというものを超えたものがあると言っていいだろう。

そしてこの週末、そんな両チームの対決、今年2度目となる熱き「大阪ダービー」が、万博記念公園で開催された。

ガンバ大阪スタンド@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

一変した万博の風景

セレッソ大阪が昨シーズンまでJ2にいたことで、今年は4年ぶりに大阪ダービーが開催される年となった。

その初戦となった3月の長居にも僕は足を運んだんだけれども、当然、万博記念スタジアムでの第2戰も見逃すわけにはいかない。
そんなわけでこの日は、地下鉄とモノレールに揺られて、万博記念公園まで行ってきた。

ちなみに僕は外から移り住んできた人間ということもあって、ガンバとセレッソ、どちらかに肩入れしているということはない。
一応どちらも等しく応援しているつもりである。

ただ、ちょくちょく通っている長居スタジアムに比べて、万博に来るのはこれが約2年ぶりだった。

僕の住んでいる地域はどちらかと言うとガンバのホームのほうが近いんだけども、それは直線距離の話で、万博というところはとにかくアクセスが悪い。

地下鉄を何度か乗り換えた末にモノレールに乗って(しかもモノレールも1回乗り換えて)やっとスタジアムに到着する。
その道のりの面倒くささに辟易してしまって、いつの間にかビッグマッチ以外では、あまり万博には足を運ばないようになっていた。

しかし、ダービーともなれば話は別だ。

片道1時間以上かけて、僕は万博記念競技場に降り立った。

実は僕は、5年前にも万博で大阪ダービーを観戦している。
アラウージョのスーパーゴールが決まって、ガンバが 4-1で圧勝した、今でも語り草になっている試合だ。

万博での大阪ダービーはその日以来だけども、僕は駅に着いてすぐ、その風景が以前とはガラッと変わっていることに気がついた。

施設そのものが変わっていたわけではない。
変わっていたのは、観戦に訪れたサポーターの質である。

万博スタジアム外観@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

モノレールの公園東口駅からスタジアムへの道中は、青いユニフォームの人・人・人。
その中に、ときどき桜色のユニフォームのサポーターも混じっている。

驚いたのは、そのユニフォーム着用率の高さである。
誇張抜きで、8割〜9割方のファンが、青か桜、どちらかの色のユニフォームを着用しているように思えた。

僕のようにどちらの色でもない服を着ていった「中立派」の人間は、圧倒的少数派だったのだ。

僕もJの試合はいろいろ観に行ったけども、ここまでユニフォーム率の高い試合は初めてかもしれない。
両チームのサポーターの忠誠心がどれほど高くて、この大阪ダービーがどれほど熱いのかは、そのひと目で理解することができた。

この試合のテレビ中継でピッチサイドリポーターを務めていた、遠藤保仁の兄・元横浜マリノスの遠藤彰弘氏も「横浜ダービー以上の熱気に驚いている」とのことだった。

確かにマリノスと横浜FCの色分けが曖昧な横浜に比べて、大阪は前述したような「地域のアイデンティティ」を背負った戦いでもある。
しかも4年ぶりの万博開催、そして前節終了時点でセレッソが2位、ガンバが5位と、両チームが上位を狙える位置にいる。

年に2回のダービーに向けて、最高の舞台は整っていた。

セレッソ大阪ゴール裏@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

そして、熱気を感じたのはもちろん、スタジアムの外だけではない。
僕はキックオフの1時間ちょっと前にスタジアムに到着したんだけども、場内の自由席はすでにほぼ満席の状態だった。

「すごい熱気だなあ」と感心したのもつかの間、僕は自分が座れそうな席が全くないことに気がつく。

それだけお客さんが入っていると言えばそれまでだけど、1時間前に来てまともに座れないのは初めてのことだ。
また単に混んでいるというだけならともかく、よく見ると客席のベンチシートには、花見会場でよく見られるような「席取り」のビニールシート貼りがやたらと目につくじゃないか。

そもそも万博スタジアムのスタンド席は、座席が一つ一つ区切られていない「ただのベンチ」なのでこういう事が起こるのだろうけど(よく見ると一応うっすら区切りの線がひかれているけど、ほとんど機能していない)、今ドキこりゃないぜ、と思ってしまう。

全く席が無いので仕方なく立ち見狙いで立っていると係員のお兄さんがやってきて、「スミマセン、立ち見禁止なんで…奥にまだ席が空いてますから!」と案内されたのは、ほとんどゴール裏に近いようなコーナー脇の席。
席を詰めてもらってそこに押し込まれる。

満員の客席@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

何だろう、お金を払った上に、何時間も前に来ないとまともな席で観戦できないというのはやっぱり辛い。
座席はただのベンチだし、陸上のトラックはあるし、この日は天気に恵まれたので大丈夫だったけど屋根もない。
しかもアクセスは悪い。

万博は何かと評判のよろしくないスタジアムだけど、その意味がよく分かったような気がした。
少なくともここは、ガンバのような関西を代表するプロサッカーチームの本拠地としてはあまりにも相応しくない。
スタジアム移転の話は出たり消えたりしているけども、ガンバが好調な今のうちに、具体的なプランを軌道に乗せてほしいもんである。

主導権を握ったガンバ大阪

さて、前置きが長くなったけど、いよいよ試合開始が近づいてきた。

試合前の整列@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

この試合は、Jにしては珍しく、試合前からプレミアばりの「舌戦」が繰り広げられ、盛り上がりに一役買っていた。
その主なターゲットになっていたのが、元ガンバで、現セレッソの2人、播戸竜二と家長昭博である。

特に家長は、ジュニアユース時代からガンバで育った「生え抜き」でありながら、現在はライバルのセレッソで攻撃の中心として活躍している。

家長のユース時代の1年後輩で、プライベートでも親友である安田理大は「絶対に仕事させたくない。バチバチいく。」と闘志を燃やす。

またガンバの超新星、宇佐美貴史は、長岡京SS(京都)→ガンバジュニアユース→ガンバユース→ガンバ、と全く同じ道を歩んできた6歳年上の天才ドリブラーを、「ずっと(家長の)背中を見てきた」と語り、「絶対に負けられない」とモチベーションに変えた。

そんな因縁の大阪ダービーが、ついに幕を開けた。

キックオフ@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

開始2分、いきなり先制点を挙げたのは、その宇佐美貴史だった。

左サイドを安田理大が突破し、そのクロスをルーカスがスルーしたところを、逆サイドに走りこんだ宇佐美が落ち着いて決めて、ガンバが早々に1点をリードする。

宇佐美貴史ゴール@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

そして続く 12分、またも宇佐美が倒されてFKをゲット。
蹴るのは遠藤保仁。

遠藤の正確なキックは 188cmのハイタワー、中澤聡太の頭を捉え、このヘディングシュートが決まって2点目。

遠藤保仁フリーキック01@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

試合後に家長昭博が「いつの間にか2点取られていた」と振り返った通りのあっという間の2発で、まずはガンバが大阪ダービーの主導権を握った。

中澤聡太ゴール@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

しかしこれで目を覚ましたセレッソも、その後は家長を中心に反撃に転じる。

もともと今季は、家長昭博・香川真司・乾貴士の3シャドーの爆発力が売り物だったセレッソ大阪。
シーズン途中で香川がドイツに移籍したけれども、その穴を清武弘嗣が埋めて、3シャドーは健在。

その3枚看板にマルチネス、アドリアーノ、アマラウのブラジル人助っ人3人が効果的に絡んでいるところが、セレッソ躍進の原動力になっている。

ところが前半ロスタイム、そのアドリアーノがラフプレーで一発退場になってしまう。

アドリアーノ退場@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

2点のビハインドを負った上に、数的不利を強いられたセレッソ大阪。
極めて難しい状況で後半を迎えることになった。

しかしそこはダービーマッチ、セレッソはこの圧倒的不利な状況から、起死回生の巻き返しを実現させるのだ。

反撃に転じたセレッソ大阪

後半立ち上がり、わずか7分。通算 52分の出来事だった。

ガンバ大阪のゴール前。
混戦からガンバのクリアーが小さくなったところに、走りこんだのはセレッソの若きエース、乾貴士。

乾の振り抜いた右足からは強烈なミドルシュートが生まれ、これがガンバのゴールネットに突き刺さった。

乾貴士@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

最高の時間帯に生まれた追い上げ弾。

これでセレッソは一気に勢いづく。

そしてわずか3分後の 55分、CKの流れから、マルチネスがコースを突いた左足のミドルを狙う。
これをガンバ GK藤ヶ谷陽介が弾いたところに、走りこんだのはアマラウ。

ブラジル人コンビから生まれたこのゴールが決まって、セレッソが後半早々に同点に追いついた。

セレッソ大阪ゴール@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

数的不利から試合を振り出しに戻し、歓喜に沸くセレッソ陣営。

しかし、ホームの青い軍団が、このまま黙っているわけはなかった。

ここまでの順位ではセレッソを下回っていたとは言っても、ガンバの選手たちに「自分たちが格下だ」という意識は毛頭なかっただろう。
2点を追いつかれて目を覚ましたガンバは、ここから再び主導権を握り返しに出る。

その後は、息をもつかせぬ攻防。

万博を埋めた、20,973人の大観衆の歓声がスタジアムを包み込む。

家長昭博には 90分間、轟音のようなブーイングが浴びせられるものの、本人はそれに動じることなくタクトを振るい続ける。

しかし、その家長に、そして乾に襲いかかるガンバのDF陣。

そしてついに 68分、試合を決定づける3点目が生まれた。

得点を演出したのは、ガンバの誇るテクニシャンたち。

二川孝広→遠藤保仁→ルーカスと繋がれたパスが、最後に渡ったのは左サイドをオーバーラップした安田理大だった。

地元の吹田市出身で、ガンバのジュニアからジュニアユース→ユースと育ち、「誰よりも青い血が流れている」と言ってはばからない未来の「ミスターガンバ」が、自身初となるこの大阪ダービーで、決定的な大仕事をやってのけた。

安田の右足から放たれたミドルシュートは正確にゴール右隅を突き、セレッソのゴールに突き刺さったのである。

安田理大ゴール@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

自身Jリーグ通算 101試合目となるこの試合で、意外にもJリーグ初ゴールとなったこの一撃。

大阪ダービーというこの上ない舞台で、安田理大は見事にそのメモリアル弾を叩き込んだ。

その後も反撃を試みるセレッソだったけれども、1人少ない状況では、もう彼らに残されていた力はわずかだった。

けっきょく安田のこの一発が決勝点となり、試合はこのままタイムアップ。

ガンバはセレッソと並ぶ勝ち点 40で4位に浮上。

ホームでのダービーマッチを制して、優勝戦線に望みを繋いだのである。

安田理大ヒーローインタビュー@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

大阪に根付いた「サッカー文化」

先日の日本代表戦の記事でも書いたけれども、かつて大阪といえば「サッカー不毛の地」だった。

もう9年も昔になるけど、僕が初めて万博に出向いて稲本潤一のラストゲームを観たときには、近くにいたカップルの女性の方が「でもあたし、本当は野球のほうが好きなんだよねー」と言っているのを耳にして、「はあ…やっぱり大阪はサッカー不毛の地なんだ…」とガッカリしたのを覚えている。

しかしこの日のダービーマッチを見れば、そんな話は大昔の遺物に過ぎないことが分かるだろう。

事実、僕がこの日に観た風景は、9年前とはまるで違っていた。

スタジアム全体が、両チームのユニフォーム姿のサポーターたちで埋め尽くされたその光景は、むしろ東京や横浜ではそうそう見られるものではないだろう。

大阪は今や逆に、国内のサッカーシーンをリードする存在になりつつある。

それを肌身に感じられたことが、僕は嬉しかった。

勝利後の歓喜@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

万博スタジアムの目の前にあるモノレールの駅「公園東口」は、いつも試合の直後には猛烈に混雑する。

だから僕はいつも、万博で試合を観た後には、となりの「万博記念公園駅」まで歩くようにしている。

徒歩 15分くらいの丁度いい散歩コース。

僕は万博スタジアムに行くまでの道のりは好かないけれど、この帰り道を歩くときは、いつも無性に幸せを感じてしまう。

公園の緑を眺めながら、眼下の高速道路を流れる無数のヘッドライトを見下ろし、頭上に走り去るモノレールを見つめて、試合の余韻にひたる。

「ああ、サッカーを見たんだな」という、何とも言えない感慨がそこにはあるのだ。

そしてそういうことも含めて、その土地の「サッカー文化」なんだろうな、と僕は思っている。

Jリーグ誕生から 17年を経て、大阪にも確実に「サッカー文化」が根づいてきた。

サッカーファンの僕にとって、これほど嬉しいことはない。

そしてガンバとセレッソ両チームの頑張りが、いまの大阪でのサッカー人気を支えているのは間違いないだろう。

千里中央駅@ガンバ大阪 VS セレッソ大阪

ガンバがいつまで万博をホームにするのかは分からない。

ただ、この日と同じようなこの風景とサッカー文化の存在を、これからもずっと変わらずに感じられることを、僕は願ってやまないのである。

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