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予想通りと言うべきか、日本人対決は実現しなかった。
カルチョ・カターニアと ACチェゼーナの対戦となったセリエA第4節。
カターニアの森本貴幸はベンチ入りこそしたけれども、出場機会はなし。
チェゼーナの長友佑都との、日本人対決は見送られる形となった。
一方の長友佑都も、この試合は大きな見せ場を作れないまま、チームも4試合目にしてリーグ戦初黒星。
2人のジャポネーゼにとっては、ホロ苦い結果の一戦となったのである。
ジャポネーゼたちの受難
今シーズン序盤のセリエAで台風の目となった、長友佑都の所属する ACチェゼーナ。
今季セリエBから昇格したばかりのチームでありながら、前節まで2勝1分けの勝ち点7で、堂々の首位に立っていた。
しかも3試合中2試合は ASローマ、ACミランといった、リーグを代表するビッグクラブとの対戦。
まさに文句のつけようのない結果である。
その好成績の原動力となっているのが、この3試合で失点ゼロという、安定したディフェンスにあるのは間違いないところだろう。
そしてその守備陣の一角として、新加入の長友佑都も多大な貢献を果たしてきた。
さらに長友は、自慢の攻撃力でも持てる能力を存分にアピール。
好調チェゼーナのキーマンの1人として、ここまでは期待された以上の活躍を見せていると言っていい。
しかしそんな長友が、いよいよ他チームからのマークにさらされる。
この試合でカターニアは、とうとう長友佑都にマンマークをつけてきた。
サイドバックの選手に対しては異例とも言える対策。
それだけ長友が、他チームから警戒される存在になったということだろう。
そしてアウェーゲームでチーム全体がかなり引き気味だったということもあって、長友はこの試合、しばしば積極的な攻撃参加を見せるも決定機には絡めず。
左サイドバックに始まり、左ミッドフィールダー、右サイドバックと試合中にめまぐるしくポジションが変わる難しい役割をこなしたけれども、好結果には結びつかなかった。
けっきょくチームは2失点を喫して、0-2のスコアでタイムアップ。
チェゼーナの連勝は2で止まり、今季初の敗戦を喫したのである。
一方の森本貴幸は、ポジション争いのライバルであるマキシ・ロペスが、この試合でも1ゴールと好調。
ザッケローニ・ジャパンのエース候補とみなされている選手が、所属チームで出場機会を与えられない受難の時を過ごしている。
マルコ・ジャンパオロ監督の起用法に不満を漏らす森本は、冬のマーケットでの移籍も示唆。
かつては蜜月の時を過ごしたカターニアでのキャリアは、その終焉の可能性も見えてきた。
互いに課題を突きつけられた格好の、セリエA日本人対決。
しかしそれを乗り越えるには、本人たちがカルチョの世界でその実力を証明する以外に、けっきょくのところ道はないのである。
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