この試合は、初戦で明暗を分けたチーム同士の対決となった。

オーストラリアに圧勝し、その強さをまざまざと見せつけたドイツと、逆にガーナに敗れて窮地に立たされたセルビア。
初戦はその結果だけでなく内容的に見ても、ドイツの完成度とセルビアの不安定さが見受けられたゲームだった。

しかしその両チームが対戦したこの第2節、試合は意外な展開を見せることになる。

セルビアの挙げた記念すべき初勝利

両チームともヨーロッパに名を馳せる強豪チームだけに、立ち上がりはどちらもしっかりした守備を構築して、まずはディフェンスを固める形でスタート。
両軍が集中した守備を見せ、やや膠着状態の続く前半となった。

そんなゲームが動いたのは前半 37分。
前回大会の得点王、ドイツのミロスラフ・クローゼが2枚目のイエローを受け早々に退場処分となってしまう。
ここからゲームは大きくセルビア側にシフトすることになる。

その直後、動揺するドイツを尻目にセルビアは、右サイドを突破したミロシュ・クラシッチのクロスを2メートル超のCF、ニコラ・ジギッチが頭で落として、そこに走り込んだミラン・ヨバノビッチが押し込んでゴールゲット。
ドイツが陥ったエアポケットを見事に突いて、セルビアが予想外の先制点を奪取した。

しかし初戦でオーストラリアに4点を奪って撃沈させたドイツも、このままで終わるはずがない。
1人少なくなったドイツは、ここから猛反撃を見せる。
それでも前半のロスタイム、サミー・ケディラが放ったミドルはクロスバーに嫌われ、後半に入ってからも何度か作った決定機を決めることができない。
ドイツにとってはツキのない展開が続いた。

しかし、そんなドイツに最大のチャンスが訪れる。
セルビアの守備の要、ネマニャ・ビディッチがペナルティエリア内でつまらないハンドを侵し、ドイツがPKを獲得。
試合巧者のドイツが、やはりここで同点に追いつくかと思われた。

しかしルーカス・ポドルスキーの放った強烈なキックは、セルビアGKブラディミル・ストイコビッチのファインセーブに阻まれる。
このビッグセーブで、逆にセルビアが一気に息を吹き返すことになる。

その後は数的優位を活かして、チャンスを作っていくセルビア。
対するドイツはと言えば、初戦で大活躍したメスト・エジルがこの試合では不発。
残り 10分を残したところで、両チームともが交代枠を使い切る総力戦となった。

ドイツはカカウ、マルコ・マリン、マリオ・ゴメスといったアタッカーたちを次々と投入して得点を狙うも、セルビアの敷く堅陣を突き崩せない。

けっきょく終盤のドイツの猛攻を、体を張ったディフェンスで凌ぎきったセルビアが0点に抑えて、強豪ドイツを相手に貴重な勝ち点3をゲットした。

この勝利はセルビアとしては、現在のような単独国となってからはワールドカップでの初勝利となる、記念すべき1勝だった。

ワールドカップに棲む “魔物” の存在

セルビアの高い集中力が見られたこの試合、逆にドイツは若さと経験不足を露呈する格好となった。

僕は初戦のオーストラリア戦でのドイツの圧倒的強さを見て、ドイツはベスト8くらいまでは無双の強さを見せつけるだろうと予想した。
しかし蓋を開けてみれば、次のこの試合で早くもドイツは黒星を喫する結果となってしまった。

このゲームを見て、僕はひとつ確信したことがある。

今大会はあまりにも波乱が多い。
強豪国や好調と見られていたチームが、次の試合では打って変わって酷い試合を見せたりする。
理由は定かではないけれど、とにかく多くのチームの戦いぶりがあまりにも安定していない。

僕が思うに、この大会には “魔物” が棲んでいる。

アフリカ大陸で初めて開催されたこのワールドカップは、一筋縄ではいかない波乱の大会になるだろう。
ベスト4には予想もしなかったチームの名前が、1チームくらいは入ってくるのではないか。

そして優勝するチームはいったいどこなのか?

全く先の読めないこの大会。
やっている選手たちはたまらないだろうけど、僕たち観戦者からしてみれば、この上なくエキサイティングな大会となりそうである。

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